実家の相続で気を付けるべき事

相続すべき実家を空き家として放置してる?大変危険な空き家問題

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他界した親が残した実家(家)って今どうなっていますか?
あなたが住んでいる?もしくは兄弟や第三者に貸したりしていますか?

場合によって、何もせず、放置している(空き家)という方も少なくないのでは?
もしも、他界した親が残した実家を空き家同然で放置している場合は、大変危険です。

今回は、空き家となった家の相続に関するさまざまな問題点などをまとめてみましたので、参考にしてください。

危険!急増する「空き家」問題

  • 親が死んだ
  • 認知症で24時間介護が必要になった
  • 自力での生活が難しく入所を余儀なくされた

さまざまな事情で、実家(家)の今後について、どのように対処すべきか、頭を悩ませている方が全国的に急増しています。
「もうボロボロだから相続もしたくない」「山の中にあるから放置しておくつもり」「相続に期限はないからしばらくはそっとしておく」と安易に考えては、後に大変な問題となって余計にあんたの人生を狂わすことにもなりかねません。

これは何も大げさに言っているわけではないのです。
特に、親が残した相続すべき実家(家)を放置している場合は、とても深刻な問題が今まさに発生しています。

では、具体的にどのような問題があるのか、紹介します。

相続すべき実家(家)を放置したらどんな問題が起こる?

現在、全国に約800万戸以上もの放置された空き家があり、社会問題となっています。
その理由は、親が亡くなった後、「いつかはなんとかしよう」と思いつつも、なかなか手をつけられずに家そのものが老朽化することで、以前よりも余計に問題が複雑化したことが原因の一つです。

しかし、その安易な行動で、実家を相続せず、放置したまま時間が経過すると次のような危険が高まります。

「家の有効活用が難しくなる」

家の老朽化は避けられない問題です。
丁寧にメンテナンスをしている建物でさえ、必ず時とともに朽ちます。

例えば、親が亡くなったとき(相続スタートの時期)にすぐに対処していれば、高く売れたはずの物件も老朽化によって、大幅に資産価値が下落します。
また、家のある環境も刻一刻と変化するので、住宅街自体の評価額も下がり、中古物件として売却する際のリスクが生じるでしょう。

「犯罪・災害・近隣トラブル」

昨今の空き家問題で特に危惧されているのが、犯罪や災害問題です。
あなたの家の近所に長年放置された空き家はありますか?

適度に雨水をしのげる場所があれば、そこにさまざまな目的を持った人が集まり、人目を避け、あらゆる犯罪が行われるというリスクが生じます。
万が一、不法に侵入したものが、火を使い、火災が起こると近隣住人までその影響が及び、場合によって、大変不幸な事件を生む可能性もあります。

本来起こらないはずの犯罪も、空き家という隠れる場所が提供されることで、無残にも事件として発生することだってあるのです。
つまり、空き家を放置するということは、相続人自信が犯罪を作っている、という大変無責任な行動だということ。

その他にも家がボロボロになると台風や地震による倒壊の恐れもあり、いずれにせよ、その地域に住む住人の生活環境を脅かすことになります。

「町自体の印象が悪くなる」

廃墟とかした家が放置されるだけで、町そのものがマイナスとなります。
その為多方面からあまり好ましくない方々があつまるなど、風紀を乱すことにも繋がるでしょう

景観条例を制定している市町村の場合は、それに対する処罰なども実施されます。

空き家に対する国の対策って?

上記のことからもわかるとおり、相続すべき実家(家)を放置し、空き家にすることで発生する問題点は実にさまざまです。
そこで、現在、「空き家対策の推進に関する特別措置法」が成立し、平成26年から空き家を減少させる取り組みがスタートしています。

内容によっては、多額の賠償金、罰金、処罰をうける可能性もあるので、現在放置した実家(家)をお持ちの方は、早めに手を打つようにしましょう。
では具体的にどのような取り組みが行われているかというと

強制撤去

災害や犯罪等のリスクが高いと判断されたり、著しく景観を損なったりと判断された空き家に対して、各市町村が強制的に家を取り壊すことができます。
もちろん、取り壊しの前には、必ず、何かしらの方法で、通知、通告、催促、指導などがありますが、それでも応じない場合は、強制的に執行されます。

また取り壊しにかかる費用については、もちろん実家(家)を所有するもの(亡き両親後は相続人)が負担することになるので、いずれにせよ早めに対応しましょう。

税金の特例から除外される

空き家の維持費にかかる固定資産税は、一般的な税金よりも安く設定されていました。
しかし、「空き家対策の推進に関する特別措置法」の設置によりこれまでの税率が変更。

例えば、倒壊や犯罪、災害によるリスクが高いと判断された家の改善を求められた場合は、従来の税の優遇が除外され、税金の負担が大きくなります。
以前であれば、空き家にかかる税金の優遇によって、そのまま放置していた方も多いのですが、空き家対策の推進に関する特別措置法設置後は、税率の負担増からようやく重い腰を上げる人も増えています。

譲渡所得税の軽減の特例

これまでは、居住用不動産に対しての所得税軽減措置でしたが、新たに相続した空き家となった実家の売却の際でもこの特例が適応されます。
ただし、倒壊の危険性があると指導を受けた空き家に対しては改修もしくは解体しなければいけないなどの条件がいくつか設定されているので、国税庁のサイトなどで確認してください。

「空き家」の管理の難しさ

それでも今兄弟での話し合いが進まず、相続問題が整理できない、もうしばらく空き家として、実家を残したい、と言う場合は、どのような管理が必要か説明します。
空き家管理は、ものすごい労力と費用が必要だということをこの機会に認識し、今後どのように相続していく必要があるか等の参考にしてください。

空き家の管理って?

具体的な管理とは次のような内容です。
まず、家の老朽化に拍車をかけるのは、湿気です。

いずれ家を売却する予定があるなら、その間家を少しでも朽ち果てさせないためにも、徹底した除湿が必要不可欠。
その為には、定期的な通風、換気が必要です。

現在の居住地から近い場所に相続する実家(家)がある場合は、毎日でも通風、換気に通えます。
しかし、それが片道2時間もかかるような場所に合った場合は?

仕事やプライベートの合間を使って頑張ったところで、月1回程度が関の山。
場合によっては、半年に1回というケースもあるでしょう。

さらに、そこにいくまでの燃料費、時間、体力などを考えると、それが果たしていいのか、悪いのかって具合です。
それを第三者にやってもらう、という方法もありますよね。

例えば、空き家のある地域の不動産に管理を依頼する方法です。
しかし、不動産などの管理会社に委託するには、費用が必要です。

その価格は、管理会社によって異なりますが一般的には、月1万前後で、年間12万もの出費となります。
それでもまだ親の残した家を空き家として放置しますか?

もしも、早めにこのような問題から解放されたい、というなら、空き家の有効活用がおススメです。

方法はいくつかありますが、

  • 売却して現金にする
  • リフォーム、リノベーションして賃貸にする
  • 更地にして駐車場を作る

等、さまざまな方法ありますので、相続すべき実家を空き家として放置している方は、この機会にぜひ、有効活用の方法を検討してください。