「親の持ち家が空き家になりそうで困っている」という40代・50代の働き盛りの方が増加しているといいます。
これまでは仕事の関係であまり両親とはコミュニケーションが取れていなかったという方も、親御さんが高齢になって病院に入院したり介護施設に入所したとなると空き家問題に直面する事になります。
空き家問題をいつか何とかしなければと分かっていても、遠方に住んでいるとなかなか対応できないのが現状ではないでしょうか。
ここでは、空き家となった実家の対応に困っている方に検討すべき3つのステップを紹介しています。
空き家問題の対応に決断がつかない方は、以下の方法で空き家の対処方法を検討してみてはいかがでしょうか。
ステップ1・4つの選択肢を考える
親御さんは健在だが高齢であるため、長期的に病院や介護施設にお世話になっているというケースです。
いつになれば親御さんが実家に戻れるかという予定が立たない状態の場合、次の4つの選択肢が考えられます。
(1) 実家から離れて生活している子供さんのうちの1人が実家に戻り、そこで生活をするという方法
これなら空き家となっている実家を解体する必要もないし、思い出がいっぱい詰まった家を売却する必要もありません。
親御さんが退院・退所してきた場合も、受け入れる家や介護する人間もいるので安心できます。
(2) 実家をリフォームして賃貸物件として貸すという方法
(3) 実家の建物を取り壊し、更地にしてから収益をえるという方法
上の(2)と(3)は、仕事や家庭の都合で子供さんが実家に引っ越してくるのが難しいというケースの対処法です。
子供さんが実家に引っ越すつもりはないという場合は、実家を賃貸物件として誰かに貸すか、もしくは更地にしてそこから収入を得るという選択肢があります。
この方法は合理的ですが、リフォーム代や解体費用としてある程度の予算が必要となります。
(4) 家を売却して現金化するという方法
最後の選択肢として、実家を売却して現金化するという方策が考えられます。
売却には心理的な抵抗があるという方もいるでしょうが、(1)~(3)の方法を実行するのが難しい場合は、最終的に売却を検討する事になります。
以上を踏まえたうえで次のステップに進みましょう。
ステップ2・実家の立地条件は?
次に、病院や介護施設等から親御さんが実家に戻った場合を想像してみましょう。
高齢の親御さんが現在の実家に戻ったとき、誰の助けも借りる事なく生活できる環境が整っているでしょうか。
家の中の段差や階段、お風呂、トイレ、ベッド等は、高齢者にとって若い人では想像もできないほどの障害物になる可能性があります。
実家からどれくらいの距離にスーパーや薬局、コンビニ、病院、バス停などがありますか?
そこは高齢者が徒歩で通えるほどの距離でしょうか。
買い物や通院にタクシーやバスを利用した場合、親御さんの収入だけで生活できるかどうかも確認してみましょう。
実家は、ご両親(もしくは父親か母親のどちらか)が生活するには広すぎはしないでしょうか?
全く使っていない部屋がある場合は建物の老朽化が早く進み、いざ売りに出そうとしたときには建物の価値が全くないという状況になる可能性もあります。
ステップ3・介護に必要な予算は?
最後の3つめのステップでは介護の問題を考えましょう。
今後、親御さんの体力や体調の問題で介護生活がスタートする可能性があるなら、実家は遅かれ早かれ空き家になる事は明らかです。
それが事前に分かっているのであれば、ご両親の了解を得たうえで次なるステップによって有効活用を検討する必要があるかもしれません。
有効活用の方法としては、家をきれいにリフォームして賃貸物件にする、更地にしてパーキング場や自動販売機の設置場所として収入を得る、土地付き古民家として売却し現金化するなどの手段があります。
こうした活用が可能なら、今後必要になるであろう親御さんの介護費用に充てる事ができるのではないでしょうか。
実家がご両親の年齢や体調などの問題で空き家になりそうだと悩んでいる方、空き家になったらどうすればいいのか分からないと頭を悩ませている方は、将来を見越した対策を検討しておく事をオススメします。
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