日本の空き家数が過去最高を記録したというニュースが一時期流れました。
空き家というと一戸建て住宅を連想する人が多いかと思いますが、実は空きマンションの問題が深刻化している点も見逃す事はできません。
マンションの空き家には、一戸建て住宅とはまた違った問題があります。
その理由として挙げられるのが、マンションの空き家は使い勝手が悪く処分が難しいという点で、オーナーさんも対処法が見つからず放置したままという方が多いようです。
マンションの空き家を管理組合だけで維持をするのは不可能といわれています。
放置されたマンションの空き家は老朽化が進む一方ですから、今後買い手を見つけるのは難しくなるだろうというのが専門家の意見です。
マンション空き家が放置される理由
せっかく購入したマンションを放置するのには、オーナーさん側にもそれなりの理由があります。
その一例が、住宅用のマンションを購入したものの、仕事の都合で転居を余儀なくされたといったケースや、投資用のマンションが転売できずに放置されているといったケースです。
投資型のマンションの場合はオーナーさんの住居が物件から離れている事が多く、管理が疎かになって老朽化が進んでいるという理由もあります。
物件の状態が悪くなると、持ち主といえどもその場所に寄り付かなくなり、さらに次なる買い手も見つからないという悪循環が起こりやすくなるのです。
なかでも深刻なのは、オーナーさんが単身の高齢者というケースです。
ご高齢者の場合、病気や死亡などによって突如としてマンションが放置状態になる事も少なくありません。
我が国は高齢化が進んでいますので、今後もさらにマンションの空き家問題が悪化する可能性があります。
近年このようなマンションの空き家問題が急増しているのは事実なのです。
マンションの半数以上に入所者がなくスラム化しているという現象も各地で見られています。
マンション全体のスラム化が起こると、その町全体の環境が悪化して社会問題となるという予測もされているのです。
耐久性の問題で処分が難しくなる?!
総務省の調査によると、現在、全国にあるマンションのストック戸数はおよそ601万戸となっています(平成25年現在末:「総務省の住宅・土地統計調査」国土交通省PDF資料による)。
うち、昭和57年と58年に完成したマンション、つまり新耐震基準が施工する以前に建築確認申請を受けたマンションが数多く存在しているとの事です。
その数は120万戸以上といわれ、築年数が古ければ古いほどマンションの空き室率も高くなる事から、耐久性の問題で売却がさらに難しくなる事が予想されます。
マンションの場合、建て替えるのは容易ではありません。
費用対効果が見込めないため、多くの所有者が売却を諦めてそのまま放置しているのが現状なのです。
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