両親や祖父母から実家を受け継いだものの、ついつい手付かずの状態で放置しているという方は少なくないようです。
その結果、家屋の痛みがひどくなり、今にも倒壊しそうな状態になるなどの問題を抱えてしまう方もいます。
倒壊などの危険性の高い空き家の所有者のほとんどが、家屋を取り壊すほかに方法はないと維持管理をあきらめて更地にしています。
こうした事情はあったとしても、代々受け継いできた大切な実家を取り壊すのは忍びないという心情もあるはずです。
思い出の詰まった情緒あふれる日本家屋を、ご自身の代で取り壊すというのは心苦しいと感じるなら、リフォームで新しい命を与えてみてはどうでしょうか。
古い家屋のリフォームは、建物を解体して更地にするよりもはるかに費用がかかるといわれており、資金面での不安を感じる方もいるかもしれません。
次に、古い空き家をリフォームする際にかかる費用とローンについてまとめてみました。
古い家屋のリフォーム費用は?
誰も住めないと思うほど老朽化が進んだ家でも、リフォームをする事でこの先何十年も生活していけるくらいような立派な建物に変える事は可能です。
古い家屋のリフォーム費用はまさにピンからキリまでで、数十万円から数百万円程度の予算でも充分に生活できる家に生まれ変わらせられる場合もあります。
それが建物内外をバリアフリーにしたい、キッチンをモダンなデザインにしたい、最新設備を備えた住宅にしたい等、こだわりのあるリフォームをする場合は相当な工事が必要となるためリフォーム費用もグンと高くなってしまいます。
大規模なリフォームを予定している場合は、工事費用以外にも別の予算が必要になるからです。
例えば、床一面の張り替えを行なう、天井の高さを変える、キッチン・バス・トイレ等の水回りを一新するなどとなれば一時的に引越しを余儀なくされるため、引越し資金や不要な家財の処分資金といった費用も必要になります。
リフォーム費用は家屋のある地域や依頼する業者によっても相場が異なります。
予算を抑え目にするにせよ、思い切ってこだわりを重視した工事を行なうにせよ、資金面にだけ目を向けていると思わぬ失敗をする事があるので注意が必要です。
業者選びやリフォーム計画は費用が安い・高いからという面のみに注目するのではなく、これまでの実績や信頼のある業者を選び、納得のいくまで話合いをしたうえで決定するようにしましょう。
リフォームローンの種類と特徴
銀行や労金などのリフォームローンを利用すると、資金の準備がないが工事をしなければならないという時に役に立ちます。
昨今の「空き家対策法」の施行を受けて、金融機関ではこれまで以上にリフォームローンに関する商品の数を増やしています。
利用者から見ると選択肢が広がってきているわけで、条件面さえ合えばこれを使わないという手はありません。
リフォームローンには公的融資と民間融資の2種類があります。
公的融資には1年以上財形貯蓄をしている人を対象とし、低金利で長期間借りられる財形融資があります。
主な民間融資は銀行・信金・労金・信組・消費者金融などの借入先があり、どのローンを利用すべきか迷う場合もあるでしょう。
どのローンを利用すべきかは、どんなリフォームをしたいかによって決めるのが一般的です。
例えば、月々のローン返済の負担を軽減したい場合は、長期的な返済となる事から固定金利が設定されたリフォームローンを利用するという方法があります。
ローン返済を短期間で済ませたいという場合は、変動金利で金利が低いリフォームローンを選択するといいでしょう。
中にはリフォーム業者と提携しているローン会社もありますが、これはあまりオススメできません。
なぜなら、リフォーム業者とローン会社の間に発生するマージンの分、金利が高くなるなどのデメリットがあるからです。
このようなローンを上手く利用すると、資金面の準備がない方でも気軽に空き家をリフォームする事ができます。
ただし、リフォームローンといえども借りたお金は期日までに返済する義務がありますので、ローンの内容をしっかり理解した上で信頼できる金融機関を選ぶようにしてください。
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