家の買い替えを検討されている方は家を売ることも重要ですが、それと同時に新居の購入を検討することも同じくらい重要です。
家を売ることばかりを考えていると次に住む場所がなくなってしまいますし、新居探しばかりに時間をかけてしまっては家を売る諸手続きがおろそかになることもあります。
ここでは、現在の家を売って新しい家に移り住むことを検討されている方への注意点をいくつかまとめてみました。
家を売る前の準備として、ぜひご参考にしてください。
理想は「物件引渡し」と「物件引き受け」が同時期?
買い替えを検討されている方の理想形を考えてみましょう。
ほとんどの方は売りに出している家を買い手に引き渡す時期と、欲しいと思っている家を引き受ける時期がほぼ同時期であることではないでしょうか。
それはあくまでも理想であって、実際に行うとなると非常に難しいのが現実です。
次に、家を売ることと家を購入することとは、どちらを優先したらいいのかを考えて見ましょう。
「家を売る」を優先にした際のメリットとデメリット
家を売ることを優先にし、次に新しい物件購入を行う場合には、以下のメリットとデメリットが考えられます。
最初に考えられるメリットとしては、家を売った価格が明らかになるので新居の購入計画が明確にしやすいということが挙げられます。
この方法がもっとも堅実なやり方かもしれません。
家を売ることを先行させた場合、自宅の引渡しと次の物件購入の時期がずれてしまうと、一時的ではあっても仮の住まいが必要となります。
そのズレが大きければ大きいほど、仮住まいにかかる費用が必要になるため、かなりの出費が予想されます。
仮住まいの敷金、礼金、仲介手数料、数か月分の家賃、引越し代、最低限の家具家電や備品、生活費などを含めると、100万円から200万円前後は余裕をもって準備する必要があるでしょう。
犬や猫などペットがいる場合、仮住まいを見つけるのに苦労するケースもあります。
ペットホテルなどを利用するとなると、その分の費用も加算されることになります。
「家を買う」を優先にした際のメリットとデメリット
家を買うことを優先にした場合のメリットは、ポジティブな気持ちで行動しやすいということです。
次の住いが決まっていないのに家を売る場合に比べて明確な目的をもって売却ができるため、諸手続きや家の掃除や内覧に来る方への対応など、本来わずらわしいと感じがちな作業もスムーズに進められます。
実際に家が売れるかという不安はあるでしょう。
なかなか売れない場合には、価格の検討や不動産会社による買取保証を利用するなどの方法もあります。
買取保証を利用した場合は、当初の売却予定額よりも大幅な減額となる可能性も考えられますし、家が売れても現金が手元に入るまでには時間がかかることも予想されます。
そういった際には「つなぎ融資」を利用するのが一般的で、その分の利息が発生するなどのデメリットが生じます。
以上のように、「家を売る」「家を買う」のどちらを優先させても、メリットやデメリットがあるのは事実です。
それぞれの状況をよく検討した上で、後悔のない売却が行えるよう事前に準備しておくといいでしょう。