計画的に家が売れれば、それだけ経費の無駄が省けます。
逆に計画通りに家が売れなければ、長引く分だけ無駄な費用がかかります。
売却期間が長くなることで、売主に発生する損は他にもあります。
それは、家を売るための絶好の機会を失うということです。
売れるはずの物件なのに、売れない物件になってしまうのが売却の長期化の怖い点です。
家は売れない時期が長くなればなるほど古くなっていきます。
古さをカバーするには、高い費用をかけてのメンテナンスが必要です。
それでも売れなければ建物の老朽化が進み、やがて一人の買い手も付かないまま更地にしなければならない状況に陥るでしょう。
売却の長期化を避けるには、「なぜ家が売れないのか」という原因を突き止め、早期に対処する必要があります。
売れない理由1「価格が高すぎる」
一般的に家が売れない理由として考えられるのが、「販売価格が高い」ということです。
媒介契約をしている不動産会社が一生懸命に販売活動をしているのに、まったく売れないばかりか1件の問い合わせもないという場合は、家そのものに問題があるというよりも設定されている価格に問題があると考えるのが妥当です。
大切な家を手放すオーナーにとっては、少しでも高く売りたいというのが本音のはずです。
しかし買い手側からすると、相場よりも高い価格が設定されている家には関心がないし、購入する気持ちにもなれないということになるでしょう。
買い手は1円でも安い価格で家を購入するために、さまざまなツールを駆使して情報収集を行ったうえで多数の物件を比較検討しています。
そんな買い手に対し、相場よりも高く売るためには価格以外のメリットがなくてはなりません。
価格に見合うメリットがない場合は、売却価格の見直しなどの対処法が必要です。
家が売れないと悩んでいるなら、相場よりも高すぎていないか、もう一度検討してください。
売れない理由2「物件そのものに問題がある」
内覧者はとても多いのに、購入者がまったく現れないと悩んではいませんか?
売主に価格についての質問をする人も、値下げ交渉をする人もいない場合は、売値には何の問題もないと考えていいでしょう。
このようなケースでは、物件に何らかの問題があると考えるのが妥当です。
内覧者は物件情報に記載されている価格、外見、設備、築年数などの条件を見たうえで興味を持った人です。
その人たちが実際に物件を見て、購入しようと思わないのは物件に魅力がない、もしくは何らかの問題を感じているからです。
基本的な部分でいうと、建物内外の掃除ができていない、ドアや窓、外壁などに破損箇所がある、カーテンやスクリーン等で室内が薄暗い、水周りが不衛生になっている、庭にゴミや粗大ゴミが散乱しているといった問題があるのかもしれません。
家の購入は第一印象で決まるといわれています。
門や玄関を入った数秒の間に購入を決める人もいるくらいです。
みなさんが売ろうとしている家は、内覧者に満足感を与えられるような環境になっていますか?
「ここに住んだら・・・」と、良いイメージが沸き立つような雰囲気づくりも心がけましょう。