日本の気候上、長年人の住まない建物は老朽化が進んで深刻な状態になる事があります。
湿気の多い時期にはカビの繁殖や材木の腐敗が起こり、劣化が激しくなって建物が弱りやすくなるためです。
弱くなった建物は雨漏りによる劣化や外壁の損壊が起こりやすいため、倒壊等の危険性が高くなります。
また空き家を放置し続けると火災など近隣住民へ被害を及ぼすリスクがあるだけでなく、青少年の不良行為の溜まり場になって犯罪の誘発などといった問題にも繋がります。
そうしたリスクを避けるには、多少賃料は安くても人に貸すという方法をオススメします。
格安で提供する空き家物件が急増中!
実家の使い道に困っていたり、空き家の管理ができないので老朽化が心配という所有者の中には、建物の劣化予防する目的を含めて格安で貸し物件にするケースが増えています。
こうしたケースでは収益を主目的にしているのではないため、人に貸したとしても大きな利益が期待できるわけではありません。
高い利益が得られなくても、人が住む事によって建物内の換気ができたり、定期的な掃除によって建物の老朽化を防げるというメリットがあります。
住人がいれば建物の屋根などが壊れれば修復するなど、問題が発生した時に素早く対応する事も可能です。
台風の多い我が国では、こうした日々の手当てが大きな効果を生む事もあるのです。
また住人の出入りがある事で不良の溜まり場になる事を避けられたり、放火や不法投棄などから建物を守れるという効果も期待できます。
多少なりとも収益があり、かつ住人に建物をケアしてもらえると考えると、賃貸という方法は意外にもメリットが多いという事になるでしょう。
実家の空き家を貸し物件にする際の注意点
実家の賃貸契約はしたものの、賃借人の手入れが悪くて以前よりも建物の状態が悪化するというケースもあります。
賃借人のなかには近隣の人々とトラブルを起こしたり、家賃を滞納するといった人もいないとは限りません。
さらには所有者が物件を別の目的で使用したいと考えた時に、賃借人が退去に応じないのではないかという不安もあるでしょう。
このようなトラブルを避けるためには、契約時の対応に工夫が必要です。
更新制の契約ではなく一定期間のみ貸すという方法を取り入れると、約束した期限が来ると自然に契約を解除する事ができます。
例えば、3月から6月の3ヶ月間のみ貸す、4月から1年間のみ貸すなど、貸し手と借り手の双方で契約期間を定めるといった方法があります。
この方法であれば、短期間だけある地方での生活を経験してみたい、マイホームを持つ前にシミュレーションしたいなど、さまざまな目的を持つ方が利用してくれるでしょう。
多くの目的を持つ方に利用してもらう事で空き家の問題を解消し、長期的に適正な管理を行なう事ができるようになるでしょう。
遠方に空き家を持っている方、適正な管理ができずに困っている方は、この方法を利用してみてはどうでしょうか。
空き家を貸すメリットとは?
空き家を貸す事によって管理の手間を省ける、老朽化が予防できる、近隣住民に対する危険が回避できるといった利点があるほか、次のようなメリットも期待できます。
まず毎月一定の賃料が入る事で固定資産税の一部として使えますし、相続の際に相続税評価を減らせるという利点もあるでしょう。
自治体によっては空き家を人に貸す際のリフォーム費用や修繕費用の一部を助成してくれるところもあります。
例えば、ある市では一戸建て賃貸住宅の改修支援事業として予算を組み、工事費や清掃などにかかる費用の一部を補助金として支援してくれています。
オーナーの負担を少しでも減らし、空き家を良い状態で長く維持するためにも「空き家を人に貸す」という選択肢を検討してみてはどうでしょうか。
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