空き家を活用した取り組みとして注目されているのが空き家図書館という再生法です。
全国的に空き家の再生が課題となっている昨今、アパート、パン屋、クリーニング屋、レストラン、カフェ等、多種多様な活用法が話題になりました。
その新しい試みとして成功した一例が、気軽に通える図書館という活用法です。
空き家を図書館として活用する3つのメリットと成功例を紹介します。
メリット1・人の出入りがある
空き家を放置していると、さまざまな問題が浮上します。
建物の通気が悪くなることで老朽化が進み、家を支えている柱が朽ちる事で倒壊のリスクが高くなります。
倒壊の危険性がある空き家と判断されると、「空き家対策特別措置法」に基づいた特定空き家に指定され、強制撤去などの処分が下される可能性も出てきます。
近隣住民へ不安を与えるような建物を放置していると、強い非難を浴びるリスクも出てくるでしょう。
こうした空き家を図書館として活用すると、日常的に人の出入りがあることで、換気や掃除などのメンテナンスが無理なくできる、近隣の住民に文化的・娯楽的な貢献ができるというメリットが生まれます。
メリット2・収益を税金に充てられる
空き家をそのまま放置していても、固定資産税や都市計画税などの税金は発生します。
その空き家を図書館として利用すると、利用料金を収益として税金に充てる事ができるようになります。
図書館から収益を得るという事を主目的とするのではなく、税金を支払える程度の収益を得るという事を目的とすると、空き家を図書館として活用するメリットは多いにあるといえるでしょう。
メリット3・地域の住民に貢献できる
空き家を活用して誰でも気軽に利用できる図書館を運営すると、地域の住民に貢献する事ができます。
一般的な図書館との差別化を図るため、飲食や雑談するスペース等を設けてもいいでしょう。
地域の住民の集会スペースに活用するなどの工夫によって、地域住民が気軽に通える空間として機能させる事もできます。
世田谷区にある西国図書室の例
実際に空き家を利用した図書館の例を紹介します。
元洋裁店兼住居だった空き家を図書館として利用しているのが、東京都世田谷区にある西国図書室です(https://www.facebook.com/nishikokutosho)。
こちらの図書館は「家は閉じてない方がいい、何らかまちとつながっていた方がよい」と思うオーナーによって開かれました。
オーナーの仕事の都合で図書館の営業は週1回の日曜日のみでしたが、現在では人の輪が広がって分室も誕生しているそうです。
大人から子供まで幅広い年齢層が通い、住民の憩いの場としてなくてはならない存在になっている図書館が街にあるというのは素晴らしい事ではないでしょうか。
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