実家の相続で気を付けるべき事

どうする相続した実家!売却と賃貸のメリットデメリット

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持ち家に住むご両親が亡くなったのを機に、スタートする相続。
その問題で衝突する兄弟もかなり多く、場合によっては、事件へと発展する危険性もあります。

両親他界というショッキングな出来事に加え、思い出いっぱいの実家の相続で、兄弟が揉めるなど、実に悲しいことです。
しかし、残念ながらどんなに仲のよいご家族、兄弟でも、両親が残した実家をめぐってのトラブルは後をたちません。

とはいえ、相続した家を空き家同然で放置すると、税の問題、環境や建物の老朽化、近隣トラブルなどさらに別の問題によって、人生を大きく変えてしまう事もあります。
住む人間がいなくなってしまった今、いかなる問題があるとしても相続人でしっかりと話し合い、このトラブルを上手に回避しなければ行けません。

そこで、今回は、相続する実家の対処方法で、最も多い売却と賃貸についてのメリット、デメリットを紹介します。
この後、相続する家の処分を売却、もしくは賃貸で迷っている方は、参考にしてください。

相続した実家の売却について

両親が亡くなり、住む人を失った実家が空き家になったとき、いくつかの選択肢がありますが、最も有効なのが売却という方法です。
なぜなら、土地は現金のように相続人に均等に分割するのが難しいためです。

また、家をそのまま残すという方法は、実にデメリットが多く、特に昨今の空き家問題は深刻です。

空き家に潜む問題

なかなか相続した実家を売却に踏み切れない、という方は、空き家がかかる深刻な問題を改めて理解してください。
社会問題にまで発展している全国に増え続ける空き家。

その大半が、亡き両親が残した実家です。
主を失った家は、恐ろしいほどスピーディーに朽ちていきます。

その他、空き家となった建物に第三者が犯罪目的等で侵入すると災害、犯罪などの危険の発生率も高めるでしょう。
そのような空き家は、近隣住民へも悪い影響を及ぼし、場合によっては、相続人に対する損害、賠償問題となることもあります。

この状況を回避するためにと、管理を徹底したところで、時間と労力、メンテナンス費用が追いつけず・・・という状況に陥ります。
親や兄弟と過した大切な家を売却するのはもちろん簡単ではありません。

しかし、想い出に浸っている間にも家の老朽化は進み、本来の価値を失ってしまいます。
そのことをしっかりと認識し、この後どのように相続した実家を処分するかを協議してください。

売却のメリットとデメリット

昨今、多くなっているのが、相続した実家の売却です。
家を売却してそのお金を相続人で分ける方法ですが次のようなメリットがあります。

  • その1「税金が優遇される」

    昨今の空き家問題により、各自治体、国はあらゆる優遇措置を設置しています。
    中でも固定資産税の特例は注目されています。

    ただし、税金特例の条件がありますので、事前に確認しましょう。

  • その2「現金化」

    相続した家の売却で最も大きなメリットは、現金が手に入るということです。
    あまりにもボロボロの家がこんなにも高く売れるなんて・・・と予想外の売却額に驚く相続人も少なくありません。

    また相続人が複数の場合、現金にすることで、平等に分けられるので、揉め事も少なくなります。
    ただし、親が残した家にローンがあるという場合は、売却額とローン返済額の差額によっては、マイナスになる事もあるので、慎重に検討しましょう。

  • その3「空き家問題から解放される」

    売却によって、空き家を管理する必要がなくなります。
    特に、田舎に残された実家がある場合には、わざわざ通って、空き家を管理するということにかなりの時間と労力、費用が必要です。

    そんな手間から解放されるだけでも売却の意味がありますよね。

相続した実家の賃貸について

相続した実家にさまざまな思い出があるから、すぐに売却に踏み切れない、と言う場合は、賃貸物件して活用する方法もあります。
ただし、売却とは異なる、メリットとデメリットがあるので、理解しておきましょう。

賃貸のメリットとデメリット

  • その1「家賃収入の確保」

    相続した実家を賃貸する最大のメリットは、家賃収入の確保です。
    安定した収入が確保できれば、老後に備える事もできますし、万が一仕事を失った場合でも安心です。

    ただし、共有財産の場合、家賃収入をどのように分割するのか、誰が賃貸管理をするのかなどの問題が発生するので、相続人全員で事前に綿密な相談が必要です。

  • その2「収入ゼロの危険」 

    相続した実家を賃貸物件にしたからといって、すぐに入居者が決まるわけではありません。
    もしかすると、1年以上も空きとなる危険性も高く、その間はもちろん無収入となるわけです。

    賃貸にする際にリフォームや改修等で、借金を組んだ方は、その間資金回収ができず、別の借金を抱えることになります。

  • その3「空き屋問題の解消」

    とりあえず、賃貸として誰かに使ってもらうことで、「空き家」の抱える諸問題が回避できます。
    何もせず放置するより、少ない金額でも誰かに住んでもらいその上で管理ができるならという考えで賃貸にする方も少なくありません。

    しかし、相続した実家を借りる人によっては、掃除ができない、換気ができない、近隣トラブルがある、など空き家のかかる問題よりもはるかに深刻なトラブルになる可能性もあるので、貸す人をしっかり見極める必要があります。

以上のように、相続した実家の売却と賃貸について紹介しました。
ポイントは、

  • 空き家として放置する際の問題点
  • 売却のメリットとデメリット
  • 賃貸のメリットとデメリット

をしっかり理解することです。
また売却や賃貸にするには、遺産相続人全員の合意がなければいけません。

相続人が多いほど、全員の意見を合致させるのは、とても難しいので、できるだけ早めにこの問題に取り掛かるようにしましょう。